*不動産の表示に関する公正競争規約第11条第15号。なお15号でいう延べ面積とは建築基準法でいう延べ面積=壁芯面積のことです。16号も参照のこと。
(前回の話の続きです)
■前回までのお話
道路の幅員は安全上4mは必要だ。
しかし幅員4m未満の道路沿いにも家が建ち並んでしまっている。
これらの土地が全て建築不可となると社会的影響が大きい。
さて、この問題をどう解決するのか…
というのが前回のお話でした。
■さて、解答は…
頭のいい人というのはいるものです。
この問題を解決する方法を考えました。
それは
道路の中心線から2mまでの部分を道路として扱う
というものです。
図をご覧ください。
図のピンク色の部分は道路として扱われます。
ですから住宅を再建築する際は、ここまで後退して家を建てるのです。
お向かいさんも後退する。お隣さんも後退する。
これを繰り返していけば、いつかは、幅員4mの道路ができることになります。
(それにしても全部が再建築するというのは、いったいいつのことでしょう?サグラダファミリア並みの遠大な計画です)
■容積率の計算にも算入できない
後退することをセットバックと言います。
図のピンク色の部分がセットバックです。
セットバック部分は(自分の土地であっても)道路扱いされます。
この部分は建築できないのはもちろんのこと、以前ご説明した容積率の計算の際にも算入することはできません。
■広告にも表記する
みなさんが土地を購入する際、セットバック部分が必要だとしたらどう思います?
150㎡の土地を買ったつもり20㎡セットバックしなければならない。
もし、そうなら最初に言って欲しいですよね。
ということで、業界のルールではセットバックがある場合には広告に明示することを義務付けています。
さらに、セットバック部分の面積が敷地面積の10%以上を占める場合には、その面積も表示する、というのがルールです(*1)
■2項道路
なお、幅員4未満の道路の全てがセットバックさえすれば建築が認められるわけではありません。
行政が認めた道路だけです。
幅員4m未満ですがセットバックすることにより建築が認められる道路を「2項道路」と呼んでいます(*2)。
。
■まとめ
1間道路、つまり幅員約1.8mの狭い道路でも、2項道路であればセットバックすることにより、住宅の建築が認められます。
前回、写真でご紹介した、一部が後退している道路。
こういうわけがあったのですね。
*1 不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第9条第5号
*2 道路中心線から2mまでを道路とみなす、ということが建築基準法第42条第2項に規定されているからです
なお、2項道路とセットバックについての詳しい説明は「スッキリわかる宅建」PARTⅡCASE3を参照して下さい。