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2012 . 05
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  • ■週刊ダイヤモンドの・・・

    今週号(5/12号)に、不動産広告の二重価格表示に関する記事が出ていました。

    16pの 価格交渉が当然の中古住宅で二重価格解禁の「今さら」 です。


    中古住宅において二重価格表示が認められる見通しだ。しかし中古住宅市場おいては価格交渉が当たり前になっており、広告に表示された価格は参考程度の意味しかもたない。今さら二重価格表示を解禁しても中古市場の活性化にはつながらない。表示方法の変更より、透明化した査定システム、流通システムの整備が必要だ。


    というのがこの記事の要旨だと思います。

    透明化した査定システム、流通システムの整備が必要というのはその通り。
    誰も反対しないでしょう。

    しかし、価格交渉が当然だからといって、二重価格表示の規制が不要だということにはなりません


    ■二重価格表示とは

    平たく言えば値下げの表示です。
    「4,500万円→4,000万円」というように、販売価格(4,000万円)に値下げ前の価格(4,500万円)を併記するものです。

    衣料品のクリアランスセールや閉店間際の惣菜売り場では当たり前に行われています。
    しかし、不動産の広告表示においては、二重価格表示は制限されています。


    ■値下げは、注目をひく

    二重価格表示した不動産は、お得感を与えます。

    極端な話、値下げの事実がなくても
    「500万円値下げしました」
    と表示するだけで売りやすくなります。

    もちろんこんな表示は許されません。嘘の表示はダメです。


    ■嘘ではないけれど…

    では、当初から4,500万円で売ろうと思っていた物件を1日だけ5,000万円で売った場合はどうでしょうか。

    売主はそもそも4,500万円でしか売れないと考えています。
    売りやすくするために形式的に値下げするのです。

    たしかに値下げは嘘ではありません。
    しかしこのような表示を認めては、購入者をミスリードすることになります。

    公正な競争も阻害されます。
    仮に品質、立地等が同条件の4,300万円の競合物件があった場合、最初から4,500万円で売り出せば勝負になりませんが、500万円値下げと表示することにより勝つことも考えられます。
    これでは4,300万円で供給している売主が不利益を受けます。


    ■実際に3か月以上販売していることが条件

    そのため二重価格表示ができるのは、値下げ前の価格で3か月以上実際に販売されていること、といった条件がつけられています。
    さらに築2年程度の建物に限定されています。

    それを築2年超の中古住宅や土地にも二重価格表示を認めていこう、というのが今回の緩和です。


    ■不動産だけではない

    不当な二重価格表示が問題になるのは不動産だけではありません。

    ネットショッピングなどでも
    「5,000円の高級ワインが80%オフで1,000円」と表示されていたが、同じワインが他のサイトでは500円程度で売っていた…
    といったことが問題になっているようです。

    高級ワインの価格もわかりにくいですからね。

    不動産も同様です。
    透明化した査定システム、流通システムは今はありません。
    とすると、二重価格表示の規制もある程度必要になります。

    二重価格表示の規制なんて不要だ、というこの記事は、購入者の視点が欠けていると思います。



    book02.png 


    ←不動産広告ルールの理解には

    不動産広告表示の実務」(週刊住宅)

    がお勧めです。


     

     
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    前回はセットバックのお話でした。今日はその続きです。
    でも今回のお話は、かなりオタクな話です。
    業界の人でも知らない人がいるかもしれません。
     
    ■幅員8mが必要なこともある
    前面道路の幅員が4m以上ないと建築できない、
    というのは建築基準法で定めた最低限の基準です。

    マンション敷地など多くの人が利用する土地の場合には前面道路幅員が4mでは狭い、ということもあります。
    そのため、各自治体の開発指導要綱などで上乗せの基準を設けていることが多いです。
    マンションを建築するのであれば、前面道路の幅員が6mとか8mないと建築が認められないというのが一般的なのです。
     
    ■もし、前面道路の狭いマンション用地があったら…
    話はここからです。

    幅員4m道路沿いに広い土地があったとします。
    最寄り駅からも近いし、土地の形状も悪くない。都市計画の容積率も300%くらいある。
    マンションに適した土地です。

    デベロッパーとしてはどうしてもマンションを建てたいと思います。
    でも、道路幅員は4mしかありません。
    このままではマンションの建築は認められません。そこで…
     
    ■ヘビ玉道路の誕生
    自分だけセットバックするのです。

    道路は図のような形状になります。
    b91fb051.jpg
     







    ヘビが卵を呑んだみたいに道路の一部だけが膨らむので通称ヘビ玉道路と呼んでいます。
     
    ■反対の住民運動もおきた
    ヘビ玉道路では本来の目的を果たせません。
    マンションの前だけが幅員8mでもその他の部分は4mなのですから、この道路の有効幅員は4mです。
    しかしデベロッパーはヘビ玉状態で「前面道路の幅員は8m」としてマンションの開発許可を申請するのです。
    そして行政も形式上、要件を満たしているため許可を下ろします。
    そんなバカな!ですよね。
     
    というわけで、ヘビ玉道路によるマンション開発を認めるべきではない、という住民運動や訴訟が起きたこともあります。
     
    マンションの前面道路は幅員8m必要、と定めた開発指導要綱の趣旨からいえばおかしな話ですからね。
     

    無理が通れば道理が引っ込む。
    不動産、こういったおかしな話は、残念ながらまだまだたくさんあります。



     

    (前回の話の続きです)

    ■前回までのお話

    道路の幅員は安全上4mは必要だ。
    しかし幅員4m未満の道路沿いにも家が建ち並んでしまっている。
    これらの土地が全て建築不可となると社会的影響が大きい。
    さて、この問題をどう解決するのか…

    というのが前回のお話でした。

    ■さて、解答は…

    頭のいい人というのはいるものです。
    この問題を解決する方法を考えました。

    それは
    道路の中心線から2mまでの部分を道路として扱う
    というものです。

    e43a6355.JPG










    図をご覧ください。
    図のピンク色の部分は道路として扱われます。

    ですから住宅を再建築する際は、ここまで後退して家を建てるのです。
    お向かいさんも後退する。お隣さんも後退する。
    これを繰り返していけば、いつかは、幅員4mの道路ができることになります。

    (それにしても全部が再建築するというのは、いったいいつのことでしょう?サグラダファミリア並みの遠大な計画です)

    ■容積率の計算にも算入できない

    後退することをセットバックと言います。
    図のピンク色の部分がセットバックです。
    セットバック部分は(自分の土地であっても)道路扱いされます。
    この部分は建築できないのはもちろんのこと、以前ご説明した容積率の計算の際にも算入することはできません。

    ■広告にも表記する

    みなさんが土地を購入する際、セットバック部分が必要だとしたらどう思います?
    150㎡の土地を買ったつもり20㎡セットバックしなければならない。
    もし、そうなら最初に言って欲しいですよね。

    ということで、業界のルールではセットバックがある場合には広告に明示すことを義務付けています。
    さらに、セットバック部分の面積が敷地面積の10%以上を占める場合には、その面積も表示する、というのがルールです(*1)

    ■2項道路

    なお、幅員4未満の道路の全てがセットバックさえすれば建築が認められるわけではありません。
    行政が認めた道路だけです。
    幅員4m未満ですがセットバックすることにより建築が認められる道路を「2項道路」と呼んでいます(*2)。

    ■まとめ
    1間道路、つまり幅員約1.8mの狭い道路でも、2項道路であればセットバックすることにより、住宅の建築が認められます。

    前回、写真でご紹介した、一部が後退している道路。
    IMG_0299.jpg











    こういうわけがあったのですね。


    *1 不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第9条第5号
    *2 道路中心線から2mまでを道路とみなす、ということが建築基準法第42条第2項に規定されているからです

    なお、2項道路とセットバックについての詳しい説明は「スッキリわかる宅建」PARTⅡCASE3を参照して下さい


     

    まずは写真をご覧ください。

    こういう形状の道路、見たことないですかね?

    IMG_0299.jpg





     ← 道路の一部分だけが広がっています。






    なんでこんな形をしているのでしょう?

    こういうのもありますよね。

    IMG_0137.jpg




     ← 道路の幅が途中から狭くなっています。







    近づいてみます。

    IMG_0138.jpg





     ←ほら、途中から狭くなっているでしょう?。





    なんでこんな中途半端なことをするのでしょう?

    実はちゃんとした理由があるのです。


    ところで・・・


    昔の長さ基準は1間≒1.818mだったという話、覚えているでしょうか?
    そのため昔からある道路は幅員が2間(約3.6m)、1間半(約2.7m)というものが多いです。

    中には1間道路なんていうのもあります。
    つまり幅員約1.8mです。かなり狭いですよね。

     

    昭和25年に制定された建築基準法では、道路幅員は4mを基準としています(*1)。
    車が通行することも考えると幅員は最低でも4mは必要だろう、というわけです。
    道路が狭いと危ないですからね。

    以前ご説明した、道路に間口2m以上接している必要がある
    というルールと合わせて考えると
    幅4m以上の道路に2m以上接していない土地には建物の建築が認められない
    ということになります(*2)

     

    とすると昔からある幅員3.6mの道路の沿道には建物の建築ができない、
    ということになってしまいます。

    既にある建物を取り壊せ、とまでは言われないにしても再建築ができないのです。

     

    しかし、昔からある道路沿いには家が建ち並んでいます。
    これらの敷地に建築が認められないとなると、あまりにも影響が大きいですよね。

    そうは言っても、狭い幅員の道路では安全性、利便性が確保できません。

    どうしたものでしょう?

    みなさんも考えてみて下さい。
    答えは次回に。ヒントは冒頭の写真です。

     

    *1 地域によっては6mが基準となります。
    *2 建築基準法第42条、第43条

     

    不動産業界では坪(つぼ)という単位をよく使います。

    あのあたりの相場は坪100万だ、とか。
    この坪という単位、一般の方にはなじみが少ないかもしれません。

    一坪は約3.3㎡。およそ畳2枚分の広さです(*)。
    相場が坪100万といえば、畳2枚分の広さの土地が100万円するということです。
    (畳2枚分の広さで土地を売買することは、通常ないでしょうが・・・)。

     

    坪が面積の単位であるのに対し、長さの単位は間(けん)です。
    1間は約1.818m。1間×1間が1坪になります。

     

    坪はたまに聞くけど、間(けん)なんて、あまり聞かないよと思ったあなた。
    そーでもないんですよ。
    特に、土地や一戸建住宅の購入を考えている方は要注意! なんです。

    でも、そのお話は、長くなるので次回に…。



    *****

    *畳はその種類によって大きさが異なります。

    京間(約1.8㎡)、中京間(約1.66㎡)、江戸間(約1.55㎡)など。
    団地サイズ(約1.4㎡)などと呼ばれるものもあります。

    不動産広告では1畳の広さは1.62㎡が原則です。
    (不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第11条第16号)

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